ウレタン防水について

ウレタン防水とは?

ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂を使用して防水層を形成する工法のことを指します。この工法は、液状の材料を塗布することで、硬化後には弾力性のある防水層が完成します。平らな屋上やバルコニーなど、さまざまな箇所に適用されることが多いです。

ウレタン防水の特徴

  • 柔軟性が高い: 硬化後も柔軟性を保つため、建物の動きや振動に対応しやすいです。
  • シームレスな仕上がり: 液状の材料を塗布するため、継ぎ目のない一体的な防水層が作れます。
  • 軽量: 他の防水工法と比べて軽量で、建物への負担が少ないです。
  • 工期が短い: 塗布作業が比較的簡単で、施工スピードが速いのが特徴です。

ウレタン防水の種類

ウレタン防水には、大きく分けて「密着工法」と「通気緩衝工法」の2種類があります。

密着工法

密着工法は、下地面に直接ウレタンを塗布して防水層を形成する方法です。下地との密着性が高いものの、湿気や水分が下地に残っていると膨れの原因になることがあります。

通気緩衝工法

通気緩衝工法は、下地面に通気シートを敷き、その上にウレタンを塗布する方法です。この方法により、下地から発生する湿気や水分を逃がすことができ、膨れを防ぐ効果があります。

メリットとデメリット

メリット

  • どんな形状の下地にも対応可能。
  • 継ぎ目がないため、水漏れのリスクを軽減できる。
  • 補修が簡単で、部分的な塗り直しが可能。

デメリット

  • 紫外線に弱く、トップコートによる保護が必要。
  • 施工時の天候に影響を受けやすい(雨天時は施工が困難)。
  • 経年劣化により、定期的なメンテナンスが必要。

施工の流れ

  1. 下地調整: 下地を清掃し、平滑に整えます。
  2. 下地プライマー塗布: 下地とウレタンの密着性を高めるためにプライマーを塗布します。
  3. ウレタン塗布: 液状のウレタンを複数回に分けて塗布し、適切な厚みを形成します。
  4. トップコート塗布: 紫外線や摩耗から防水層を保護するためにトップコートを塗布します。

まとめ

ウレタン防水は、柔軟性や施工性の高さから、多くの現場で採用されている防水工法です。ただし、適切な施工方法と定期的なメンテナンスが必要です。防水工事を検討している場合は、専門業者に相談し、現場に適した工法を選ぶことが重要です。